チーズの作り方を道内に教えたのは北海道畜産の土台を作ったエドウイン・ダンとされています。七重試験場で試作したのが始まりとされています。本格的にチーズ製造は行われたのは、1900年ごろ、函館のトラピスト修道院でのことでした。
後の町村牧場は、ダンに薫陶を受けた町村金弥の長男・敬貴が開設したものです。(サイロ博物館=新穂栄蔵著)

ホルスタイン種の産乳能力は年間6000-8000kg。中には年に2万kg以上を生産するスーパー・カウもいます。十勝では年間2万6000㎏を生産した牛がいました。道内で、乳用牛は約85万頭飼われています。このうち約25%を占める22万頭が十勝で飼養されています。

晩成社の練乳所が製造したバターはマルセイバターとして知られ、帯広市の製菓会社の代表的銘菓マルセイバターサンドに名を残しています。
北海道十勝支庁のまとめによると、ナチュラルチーズの十勝管内の年間生産量は、約2万6000トンで全国の約半分を占めます。それに使う牛乳の量は22万トン強に及びます。まさに十勝はチーズ王国です。